レモンスカッシュの夜 


レモンの匂いが鼻から抜ける

シュワシュワと泡のような期待が溶けてゆく

あの頃

まだ幼く淡い恋心と

わくわくするような未来

いつまでだって語らえる友

期待と

恋心と

友とレモンスカッシュ

未来に続く道はまっすぐに

いつまでも

どこまでも

続いていて

何のためらいもなく

笑い泣き驚き悲しみ

傍らにいつも友がほほ笑み

それらは

永遠に変わることなく

そのまま

そこに

私のそばにいて

幸せは

永遠に永久に変わることなく

続くものだと

そう思っていた

そんなものだらけでできていた


レモンスカッシュを飲み干し

ため息をつきながら

どれだけのものが

泡となって溶けていったのか

じっと夜の闇に眼を凝らして

見つめる

懐かしいレモンと

口の中ではじける期待を感じながら
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桜咲 やよい

Author:桜咲 やよい
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ところどころに緑の点在するまだまだ田舎っぽいところに住んでいます

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