悲しみの海に溺れて 

悲しみに包まれて

どんどん沈み込んでゆく

何も感じなくなって

すべての事が

ものうくなって

どうでもいい底に向かって

落ちてゆく

水の中

悲しみの中

もう水面が遠くに見える

悲しみの海に飲み込まれた

涙の川に流された

浮かび上がる事など

とうに忘れて漂っている

このまま心も身体も

溶けてゆくんだなと思った

それでもいいと笑った

ある時

水面に一粒のしずく



初めて上を向いて

日の光に照らされている水面を目にした

続けてしずくが落ちる

恐る恐る水の中から

手を伸ばしてみる

掌に太陽の暖かさを感じる

冷たくてキラキラした一粒

掌に落ちて

砕ける時に輝いた

どうでもいいはずの私の目に

映るダイアモンド


欲しいと思った

もう一度

もう少し手を伸ばしてみようか

もう少し顔を上げてみようか

もう少しだけ


生きてみようか
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桜咲 やよい

Author:桜咲 やよい
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ところどころに緑の点在するまだまだ田舎っぽいところに住んでいます

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