手紙 


お手紙が来ました。

とても遠い過去からです。

愛している人であったかい人です。

それでも、今はもう

いない人でもあります。

本当はもう、

愛してなんかいないのかも。

今、手の中にある昔の手紙。

初めて読むように感じます。

忘れていた、こんな言葉。

この手紙を受け取った事さえ

忘れて記憶にも残ってなかった。


きのう、雑踏の中

あなたの姿をみつけてしまったんです。

あの時、駅のホームでさよならした

同じ場所に立っていたから。

知らないうちに

わたし、その場所みていたんだね。

何度も何度も通り過ぎた駅。

あの時よりも、疲れて見えた。

もう何年経ったのでしょうね。

すれ違って、

あなたの気持ちは理解できなかった。

あなただって、わたしの事わかってなかったのかも。

だからね

遠くの方から、

あなたの幸せを

それだけを、祈っていました。


机の奥深く

眠っていたあなたの手紙

いま、はじめて

届きました。

『いまでも、好きです』

どうして、今更届くのでしょうか。







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 『愛しの流し目しかめっ面』 


以前書いていた小説を、連載しています。

『愛しの流し目しかめっ面』

もう、12話ほどアップしていますが。

とっさの時に、アッパーカットで人を殴っちゃう女の子と

それを見つめてフォローしようと思う男の子が主人公の物語です。

久しぶりに会ったその女の子、こだま。

確かにわたしの中で、ちゃんと生きていて

とても懐かしく微笑ましく愛しい存在です。

抜群のプロポーションのこだまの姉のひかり。

二人に寄り添って、慎とその兄の和樹。

その家族、みんなそれぞれ、とても愛しい人たちです。

お時間ございましたら、お寄りくださいm(__)m

『愛しの流し目しかめっ面』
https://ncode.syosetu.com/n7688en/

です。

 花のつぼみの中で 


固く閉ざされた空間で

丸く小さくなった裸のわたし

そっと上を見れば

そこに空は見えない

まだ肌寒いこの中は

凍えて消えてしまいそう


それでも、わたしは知っている

ギュッと小さな塊でも

緩んでふんわりと色づき色めき

上を向けば空が見えるだろう

そうしたら、ゆっくり震えながら

手を伸ばして身体に息吹を吸い込んで

空を見上げて幸せの種を飛ばそう

甘い幸せのもとは大きく膨らんで

たくさんの心のもとに

笑い微笑み根付かせる


ああ、そうだね

もう少し、硬く冷たいこの空間の中で

じっとしていよう



 おとなの罪 


つまらない大人たち

くだらないおしゃべり

表面ばかりの笑顔

心なんか持ってるの?

そう思っちゃう

考えているのは富や名声?

自分勝手に世の中を動かしている

後に残されたわたしたちなんて

お構いなしね

人が争う世の中で

たくさんの悲しみが渦巻く中で

おとなのあなたたちは何を感じているの?

何を信じているの?

変わらない物ってなに?

お金とか権力とか

そんなものがどれだけ大事で

どれだけ真実なの?

言葉は嘘だらけで

本当はどこに置いてきちゃったの?

ううん、感じる術を持っているの?

あなたたちがいなくなった後を

生きて行かなくちゃならない

すでに、その時

わたしたちは、生きるという事を

諦めているかもしれないのに

 自分 


翼を広げて飛び立とう

  怖いものなど何もない

足を踏ん張り大地に立てば

  夢もかなうと思えるから

昨日にさよなら明日に声をあげる

  どんな未来も思うまま

永遠を感じて未来を想う

  肌に感じる現実感


それなのに怖いのはなぜ

満たされた今に不安を感じるのはなぜ

いっぱいに抱えた希望も

支えてくれる友さえも

気づいたらどこにもいなくて

そんな一人の自分を想像しては

心の隅っこで声に出さずにおびえている

どっちの自分が好き?

どっちの自分が本当の自分?

何度も繰り返す疑問の中で



いつか消えてしまうのじゃないかと

押し寄せる不安と向き合えば


ああ、どっちも本当の自分じゃないか

  そう気づき空を仰ぐ

空を飛べるか否か

それは自分が望むかどうか

気づくのは簡単

実行するのは困難

挑戦するのは、

望むのは

自分であり、他の誰でもない



 近視? 

最近、目が悪くなっちゃって

遠くの物が見えないんだ

近くの物はよく見えるのにさ

そうそう、近視だね

画面の見すぎ?

うん、そうかもしれない

めがね?かけようかな

そういえば、遠くの方に住んでるきみの事

感じられないのは

目が悪くなったせいかな

久しぶりに顔を見たこの間は

とっても近い存在に思えたのにね

寂しい気持ちが邪魔してるのかな

ねぇ、これ以上度が進まないうちに

一緒に暮らさないか?

めがねも要らないと思うから

 輝く瞳に 


未来はどこにある?

そうきみは聞く

細い首を傾け

住んだ瞳を輝かせて


きっと、きみに見えている未来は

美しいものなのだろうね

ぼくは、きみと同じように

未来を描けるだろうか?

雲行きの怪しい将来

ボタンの掛け違った世界

そんな夢ばかり見てしまう

だけど、黒く澄んだきみの目に映る

未来、世界、将来

そのすべてをかなえてあげたいと

思うぼくは

とても臆病に震える

輝く光をどうか消さないように

まっすぐに見つめる瞳を曇らせないように

ぼくらは、ただそれだけを思い描いて

生きて行こう

たとえ、それが難しい事だったとしても



 今はもう 


触れる手のぬくもり

手のひらはさらさらと

指からこぼれ落ちる心

絡ませた指先に

わたしの涙が落ちて砕ける

横顔をずっと見て来た

瞳を合わせたのはいつの事?

うつむくわたしに気付かないまま

それでも

あなたは笑ってる

笑ったままきっとさよならね

それでも

あなたは手のぬくもりさえ

こぼれて無くなった心さえ

気がつく事もないのかもしれない

季節の変わりゆく様に

驚きの表情を浮かべながら

嬉しそうに振り向くけど

きっとそこには

もうわたしはいないかもしれないのに



 浮かれる秋 


浮かれ騒いで

   秋が来る

空を見上げて

   秋を見る

両手を伸ばして

  秋を聞く

「暑さから解放されたぁ」

「夏は嫌いなんだよね」

日焼けした顔で

   あなたはシラッとのたまう

あんなに泳いで

あんなに汗まみれになって

サッカーボール蹴って

テニスラケット振りながら

真っ白い歯を見せて

日焼けして笑った

十分に夏を満喫、じゃないの?

今度は秋なのね

楽しそうに笑う

キラキラと高い空を見上げて

いたずらっ子みたいに

意地悪な笑顔


浮かれ騒いで

   あなたの秋が来る

   

 雨粒 


しとしとと雨が降る

バタバタと雨粒が落ちる

落ちて来た水の小さな塊は

屋根に落ちて砕け散る

流れて集まって

川に注がれて

いつしか川幅も広がると

黄河に変わり

旅の終点は大海原へ

長い旅

様々な環境

沢山の経験

生まれた時には

知る事もなかった苦労

力いっぱい想いを込めて

今、自分はどの辺?

何処でどんな風に

踏ん張ればいい?

様々な出会いと別れを繰り返し

涙も笑顔も味わって

今、大海原に向かって

肩の力を抜いて

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桜咲 やよい

Author:桜咲 やよい
woman

ところどころに緑の点在するまだまだ田舎っぽいところに住んでいます

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